健康総合企業を標榜する株式会社タニタ(東京都板橋区前野町1-14-2、社長・谷田千里)は、長岡市が一般社団法人地域活性化・健康事業コンソーシアムと協同で実施する「多世代健康まちづくり」プロジェクトに参画、「タニタ健康プログラム」をベースとしたタニタ独自の「ウェルネス・アクティビティー」を提供することを発表した。
長岡市のまちなかの飲食店でタニタ食堂メニューを提供する「まちなかまるごとタニタ食堂」や健康増進コンテンツと健康ポイントサービスを提供する「ながおかタニタ健康くらぶ」を展開。その中核となる新しいコミュニケーション・計測スポットとして、「TANITA CAFE」を11月2日に長岡市民センター(新潟県長岡市大手通2-6-6)にオープンする。「TANITA CAFE」は、タニタが「タニタ食堂」で培ったノウハウを生かし開発を進めていた新業態で、体感型のメンタルヘルスケアに重点を置いた健康カフェである。長岡市が全国で初めての出店となる。「TANITA CAFE」を中心としたさまざまなアクティビティーを通し、長岡市民と連携を取りながら、市民の市街地回遊による地域の活性化と健康増進を促し、長岡市の「多世代健康まちづくり」をサポートするとしている。
今回、長岡市で実施するタニタの「ウェルネス・アクティビティー」は、健康増進への取り組み自体に体感型のエンターテインメント性を持たせ、健康情報だけでなくインセンティブも合わせて提供することで市民の健康管理意識のモチベーションを高めていく、まったく新しいスタイルの健康ソリューションである。
そのフレームとなる「タニタ健康プログラム」は、通信機能を持つ体組成計や活動量計を使ってからだの状態や運動量などを「見える化」するもので、長岡市では、「タニタ健康プログラム」を軸に、さいわいプラザ(新潟県長岡市幸町2-1-1)と長岡市民体育館(新潟県長岡市学校町1-2-1)にプロフェッショナル仕様の体組成計と血圧計を備えた健康チェック施設を設置する。また、参加者に通信機能を持った活動量計を配布し、参加者は、からだの変化と運動の状況を把握できるとともに、パソコンやスマートフォンを使ってその推移をグラフにして見ることができる。併せて、参加者が体組成の計測を行ったり、活動量や歩数を増やしたりすることでポイントが付与され、インセンティブが得られる健康ポイントサービスも実施し、参加者のモチベーションを高め、継続を促す。まず9月から実施する「多世代健康づくりセミナー」で150名規模の実証実験をスタートし、2015年度からは活動量計と健康サービスをパッケージにした「ながおかタニタ健康くらぶ」として、より多くの市民の参加を促していく。
また、この「ウェルネス・アクティビティー」は大きく二つの新しい試みを取り入れるとの事。具体的には、健康づくりで重要な「食事」面については、タニタの社員食堂のヘルシーレシピを活用するとともに、地域の飲食店の協力を得て「まちなかまるごとタニタ食堂」を展開する。協力店の1店1店が異なるタニタ食堂メニューを提供することで、長岡のまちなか全体が巨大なタニタ食堂となる。市民の食事サポートと毎日異なる店舗を訪れる動機づけにより、市街地の回遊と活性化を図るとしている。
もう一つが「TANITA CAFE」である。「五感で感じる癒しの空間」をコンセプトに、本カフェに滞在することがリラックスにつながる時間とサービスを提供する。カフェ壁面に設けた100インチ相当の大型ディスプレーに長岡の自然をモチーフとした環境映像を投影するほか、ヒーリング効果のある音楽や川のせせらぎなどの環境音を流したり、交感神経に働きかけてリラックスを促すアロマを使用したりすることで、癒しの空間を演出。座席には、ハンモックや足湯席を用意し、リラックス効果を高める。また、タニタが東京・丸の内で運営する「丸の内タニタ食堂」と同様に管理栄養士が健康アドバイスを行う「カウンセリングルーム」も設置し、さまざまな健康情報を発信する。提供するメニューもからだにやさしいスイーツやドリンクをラインアップ。タニタが監修した脂肪を燃焼する効果が高いといわれるクロロゲン酸を多く含むタニタプレミアムブレンドコーヒーをはじめ、低カロリーのケーキやヨナナスなど、「TANITA CAFE」でしか味わうことのできない特別なメニューを提供する。
タニタでは社員の健康管理を目的に、社内に「タニタ健康プログラム」を導入した結果、1年間で1人あたりの医療費を1万8000円削減することができた。「タニタ・ウェルネスアクティビティー」はこれをブラッシュアップしたもので、「TANITA CAFE」や地域の飲食店との立体的な取り組みにより、さらなる健康増進効果と利用の拡大が見込めると見ている。長岡市では人口減少、少子高齢化が進んでおり、市民の健康増進と市街地の活性化は大きな課題となっている。今回の取り組みは、これを解決する一助となるだけでなく、国が掲げる成長戦略である「健康寿命の延伸」と「医療費の削減」にも寄与できると考えている。タニタでは長岡での取り組みをモデルとし、他の自治体においても展開していく方針としている。
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