創業1767年の全量純米仕込みの酒蔵今代司酒造株式会社が製造する日本酒『錦鯉』が、このたびドイツで開催されている国際的デザイン賞「GERMAN DESIGN AWARD 2018」において「Winner」を受賞した。
日本酒『錦鯉』は、錦鯉のように堂々と、そして華やかなお酒で、白桃のような香りと、清らかさの中に堂々とした味を感じられる仕上がり。頭で飲む人が増えてしまった現代へのアンチテーゼとして、酒のスペックは非公開となっているが、酒質についてもインターナショナル・ワイン・チャレンジ(International Wine Challenge【IWC】)銀賞受賞するなど国際的な評価を得ている。頭で味や香りを捉えるのではなく、鼻と口、そして目で、純粋に楽しんでもらいたいとしている。
このデザインが評価され、国内のグッドデザイン賞をはじめ、カンヌライオンズやワンショウなど世界各国で20以上のデザイン賞を受賞している。
「錦鯉」名前のルーツは由緒正しき“格上”酒蔵の証
かつて日本酒が樽で出荷されていた時代、貴重品である米を原料にした酒は貴重品だったため、少しでも儲けを出すために、酒を薄めて酒屋に卸す酒蔵もあったそう。酒屋も酒屋でさらに水で酒を薄めて客に売り、金魚が泳げるほどに薄められた酒という揶揄を込め、世間はそれを「金魚酒」と呼んでいた。しかしそのような時代でも、今代司酒造では薄めずにお酒を卸していたため、酒屋から大変喜ばれたという話が伝わっているとのこと。<今代司は「金魚酒」ならず 威風堂々たる「錦鯉」>という言葉もあったほど。日本酒『錦鯉』は、今代司酒造の在り方を体現するような、威風堂々たるお酒を造ろうという思いから開発が始まり、2015年に発売となった。
「作り手の気概を」具現化、「感情連鎖の橋渡しを」
また、デザインをおこなったBULLET Inc.のArt Director/Graphic Designer 小玉 文さんは次のようにコメントした。
「パッケージデザインとは、商品に込められた作り手の気概を目に見える形で伝わるように表現する仕事だと思います。第一印象で素敵だと思って手に取った商品が、飲んでみるととても美味しかった。誰かに贈りたくなる。そして商品がどんどん広まっていく。そんな感情連鎖の橋渡しの実現がデザインの可能性だと考えています。日本酒『錦鯉』が、人々の印象に残り、今代司酒造や日本文化に興味を持つきっかけになることを祈っています。」
授賞式の様子(2018年2月9日)
商品概要
■受賞製品情報
製品名 : 日本酒『錦鯉』
希望小売価格: 5,000円(税抜)
公式サイト : http://www.imayotsukasa.com/koi/