外食・中食市場情報サービス『CREST』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:アーサー・ブラントリー)はこの度、喫食実態の地域間比較について調査・分析し、結果を発表した。
【図表1】外食・中食市場の地域構成比(食機会・金額ベース、14年1-6月度累計)
2014年4月に消費税が5%から8%となり、メディアでは増税後の消費回復が鈍いと伝えられる。中でも地方では客足の戻りが遅く、景気の地域間格差が報じられている。
今回のレポートでは、その地域間の外食・中食利用実態の共通点と相違点について、エヌピーディー・ジャパン(株)の新刊レポート『第1回 地域レポート[*1](2014年1~6月)』からいくつか挙げている。
1.最もシェアが高いのは首都圏
まず、外食・中食市場の地域構成比をみる(上記図表1)。
首都圏が最も高い食機会シェアで32%を占める。金額ベースのシェアになると、その比率はさらに高まり、35%であった。総務省が2013年10月に発表した15-79歳における人口構成比と金額ベースとを比較すると、首都圏が外食・中食市場に大きな影響を与えているかがわかる。
2.地域間の業態シェアに大きな違いはみられない
次に、消費者が利用する業態に地域間で何か特徴はあるか、地域別の業態シェアをみる(図表2)。
【図表2】外食・中食市場 地域別 業態[*2]シェア(食機会ベース、14年1-6月度累計)
結果、どの地域においても「小売(CVS、スーパー、弁当・惣菜店、露店、キオスク・ドリンク専門店、その他小売店を含む)」のシェアが最も高く、50%以上を占めていることがみてとれた。
また、地域間で構成比を比較してみると、大きな違いはなく、ある程度似た業態構成になっていることがわかる。
一方で、「小売」の内訳をみてみると、首都圏において「スーパーマーケット」の割合が他地域に比べ低くなっており、これは大きな特徴と言える(特典データ)。
3.首都圏は「店舗の立地」を重要視
最後に、外食・中食で店舗を選択する際キーとなっている動機に地域間で顕著な特徴があるか探ってみると、店舗選択の理由はどの業態においても「便利な立地だから」の割合が最も高いことがわかった。
また、地域間で比べると、首都圏ではどの業態においても「便利な立地だから」の割合が他地域より高いことが分かる。首都圏の人にとっては、利便性が店舗選択に重要な指標の一つであることがみてとれる(図表3)。
【図表3】地域別 店舗選択理由「便利な立地」の割合(2014年1-6月度累計)
所得格差、失業率格差などから発生する地方間格差。これに加え、本レポートのように外食中食喫食者の思考や行動を理解することが、今後の出店戦略やメニュー・商品戦略に大きく役立つに違いないとのこと。
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*1 外食・中食市場 四半期トピカルレポート「地域レポート」とは
NPDの外食・中食情報サービス『CREST[*3]』を用いて、地域間で、業態・メニュー・消費者の喫食実態を時系列で比較しトレンドを理解するレポートサービス。日本全国を6地域(北海道・東北、首都圏、中部・北陸・北関東、近畿、中国・四国、九州・沖縄)に分割し、業態別に分析している。
*2 業態区分について
・クイックサービスレストラン:ファストフード業態および、パン屋・ベーカリー・カフェ業態
・フルサービスレストラン:居酒屋業態、ファミリーレストラン業態および、その他レストラン業態
・小売:コンビニエンスストア業態、弁当・惣菜専門店業態、スーパー業態、キオスク・ドリンク専門店など。
*3 CRESTとは
外食・中食市場において「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービス。(海外各国版も用意)
詳細:http://www.npdjapan.com/solutions/food/
NPD 最新ニュース:
調査地域が全国へ拡大、さらに60~79歳のシニア層のインサイトを追加し、様々なニーズへの提案が可能。
【会社概要】
エヌピーディー・ジャパン株式会社
所在地:〒108-0074 東京都港区高輪3-23-17 品川センタービル13F
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