オイシックス株式会社は、日本初(※同社調べ)のフードテック関連への投資・提携を行う専門に行う投資部門「フードテックファンド」を10月17日に立ち上げたことを発表した。
フードテック(FoodTech)とは、FoodとTechnologyをかけあわせた造語で、同社の企業理念でもある「豊かな食生活を、できるだけ多くの人に」という企業理念を実現するために、栄養学や味覚に関する研究・技術、食とヘルスケアに関する研究・サービス、新しい食材、農業技術、レシピサービス、調理家電など、フードテック分野へ特化した投資・提携を行っていくとしている。
▼フードテックファンド問合せページ:http://www.oisix.com/foodtech/
■投資に限らず、12万人の顧客に対する実証実験など
ECのプラットフォームを活用した支援を実施
近年、技術や研究の進歩によりフードテック業界においても様々な新技術や新サービスの種が出てくるようになったが、具体的なサービスにつなげるためには、様々な実証実験やテストマーケティングが必要となる。
そこで、単なる投資にとどまらず、同社のサブスクリプション型(定期購入型)食品Eコマースとしてのプラットフォームを最大限に生かし、約12万人(118,124人(2016年6月末時点))の同社の定期顧客に向けたテストマーケティング、データ分析のほか、物流や商品開発、商品生産、食に関するマーケティングノウハウの活用など、幅広い分野から実行支援も行うことで、スタートアップの持つ新技術や新サービスをより早く実用化・事業化していくことを目指すとしている。
■提携イメージ:
味覚と健康に関する共同研究や、海外の最新家電のテストマーケティングなどを想定
日本ではまだなじみの少ないフードテック業界だが、例えば、食事で味覚の矯正を行う研究により、味覚器官の低下からくる食欲低下・偏食の改善を目指すものがある。そうした研究の実証実験を共同実施することを考えているという。
また、真空調理方法など、新しい調理方法を搭載した海外の最新家電の日本向けテストマーケティング支援の活動も想定しており、海外のベンチャーキャピタルやアクセラレーター(※)と連携し、海外のフードテック企業への出資、事業提携も積極的に検討していくろしている。
(※)アクセラレーターとは:出資と経営アドバイスの両軸でベンチャー支援を行う組織。
■オイシックスの投資実績について
・株式会社ディーンアンドデルーカジャパン(URL:http://www.deandeluca.co.jp/)
ニューヨークマンハッタンから生まれた、世界中の美味しい食べ物をあつめた、食するよろこびを伝える食のセレクトショップ。出資に加えて、商品の共同開発や同社での商品販売などで提携を行っている。
・株式会社 とくし丸(URL:http://www.tokushimaru.jp/)
日本全国のスーパーマーケットと提携し、「移動スーパーマーケット」の仕組みをフランチャイズ方式で提供する事業を展開しており、70代、80代のいわゆる買い物難民といわれる方々が主な利用顧客となっている。
出資に加えて、販売商品のラインナップを最適化するための同社の顧客データ分析ノウハウの活用や、シニア世代向け商品の共同開発などを行っている
・株式会社おかん(URL:https://company.okan.jp/)
法人向けぷち社食サービス「オフィスおかん」、個人向けお惣菜の定期仕送りサービス「おかん」を提供。出資に加えて、クライアントの相互紹介や当社PB商品の卸、物流での連携等を行っている。
・台湾好農(URL:https://www.wonderfulfood.com.tw)
台湾における最大規模の生鮮食品の宅配事業を運営しています。出資に加え、当社の食品の定期宅配ノウハウの提供をするとともに、中華圏での食品定期宅配の知見を深めることを目的としています。
■オイシックス株式会社について
「子どもに安心して食べさせられる食材」をコンセプトに、有機・特別栽培野菜、添加物を極力使わない加工食品など多様な食品と豊かで楽しい食生活に役立つ情報を、オンラインサイト「Oisix(おいしっくす/http://www.oisix.com/)」にて提供する事業を2000年6月より開始。2013年7月からは、主に働く女性の「忙しくて毎日の食事に妥協したくない」というニーズに応えるため、同社基準を満たした安心安全な食材を使い、5種以上の野菜がとれる主菜と副菜の2品が20分で完成する献立キット「Kit Oisix(きっとおいしっくす)」の展開を開始。