曇りや雨の日が続くと、便利な衣類乾燥機。
家事の強い味方である乾燥機ですが、自然発火してしまう危険性があるのです。
(画像はNITEサイトより)
■乾燥機の中で洗濯物が発火
自然発火の原因は、美容オイルや食用油等の動植物油が付着した衣類を乾燥機に入れることにあります。
動植物油は空気に触れると酸化し、熱が発生します。この熱が蓄積されることで、自然発火のリスクが高まるのです。
東京消防庁の報道発表によると、エステ店でマッサージオイルが付着したタオルを洗濯し、乾燥機で乾燥。その後、余熱が蓄積された状態で放置したために、自然発火した事故が発生したそう。
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)では、オイルが付着した衣類を洗濯・乾燥後に放置して発火した事故の再現映像を公開しています。
乾燥機の中で溜まった洗濯物が焦げ、炎を上げ始めたことから、「乾燥後の衣類を一箇所に固めていることも熱がこもり発熱を促進させる原因になる」と注意喚起しています。
■オリーブオイル、天ぷら油でも・・・日常に潜む『自然発火』の恐怖
この他にも、油による自然発火は下記のような火災事例が報告されています。
・天ぷら油を紙製の油吸着剤で処理をしてごみ袋に捨てたところ、蓄熱して、ごみ袋が燃える火災が発生した。
※引用:東京くらしWEBより
このように、自然発火は熱が蓄積されることによって発火点に至り、周囲の可燃物などが自然に発火してしまいます。
一見何もないところから火災が起こってしまうのです。
このような事故を防ぐためには、美容オイルや食用油等の動植物油が付着した洗濯物を乾燥機に入れないことがとても重要です。
また、油の染み込んだ布や紙を廃棄する際にも、水を十分にかけるなどして乾燥させないようにしましょう。