夏が訪れると、庭先などで花火を楽しむ家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、独立行政法人国民生活センターによると、2018年度から2022年度までの5年間で、花火による事故が60件報告されています。
■実際の事故例
具体的には下記のような事故が発生しました。
・花火で遊んでいる最中に花火の火を掴もうとして受傷。
・手持ち花火が終わって下に落ちていたものを触って右手を受傷。
・保護者が一瞬目を離している隙に左足の靴に火の粉がうつり、燃えていた。
・花火を振り回し、直後に風で火花がスカートに飛んで着火し、燃え上がった。
・公園で花火を実施中、手持ちの花火が着火した瞬間に驚き、花火を振り回して左腕に花火が貼り付いた。
※引用:独立行政法人国民生活センターホームページより
被害の過半数は1~3歳の幼児だったそうです。
では、安全に花火を楽しむためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
■線香花火の火球が足にポトリ…濡れたコンクリートで爆発!?
独立行政法人国民生活センターは、「安全に花火をするために 火花だけでなく燃えカスでもやけど!着衣着火の危険性!」と題した注意喚起動画を公開しています。
向かい風で線香花火を持った場合、サンダルの間から素足に火球がポトリ。マネキンの足が焼け、黒く穴が開いてしまいました。
さらに、濡れたコンクリートの上で線香花火をすると、落ちた火球が爆発して勢いよく周囲に飛び散っています。
燃えカスの温度測定では、花火が地面に落ちてから70℃を下回るまで、手持ち花火で約60秒、線香花火で約10秒かかるという結果が出ており、火が消えた後も油断できないことがわかります。
■国民生活センターが注意喚起
その他にも、スカートの裾に燃えカスが落下して着火して燃え広がる危険もあります。
このような事故を防ぐために、独立行政法人国民生活センターでは以下のようなアドバイスをしています。
・取扱説明書に従い、3歳以下の子どもに花火を持たせることは避け、距離を置いて見せるなどして花火を楽しみましょう。
・花火が消えたらすぐに水につけましょう。温度が低いように見える燃えカスでも高温の可能性があります。
夏は肌の露出が多かったり、着なれない浴衣を着たりして、思わぬところに火が触れてしまう可能性があります。花火が楽しい思い出になるように、事故には十分注意しましょう。
※情報は掲載時点のものです。
<編:GourmetBiz編集部>