古舘伊知郎さんのYouTubeチャンネルに料理研究家のリュウジさんが出演。古舘さんとの対談の中で、リュウジさんは老人ホームで働いていた時の経験が今に生かされていると語りました。
(画像:公式YouTubeより)
■リュウジ、老人ホームで料理の素晴らしさを再認識
料理研究家のリュウジさんは、X(旧ツイッター)やYouTubeでレシピを投稿する前には、ホテルマンやイタリアンレストランで働いた後、高齢者専用マンションでコンシェルジュとして勤務してたこともありました。
古舘さんが、「イタリアンの後は、介護施設で働いていらっしゃいました。介護するっていうのは大変なのはすごくよくわかるんですけど、そこのノウハウも料理の所の食材の介護じゃないけれど、うまく寄り添ってんのかな?」と尋ねます。
すると、リュウジさんは「あそこで得たものはすごく大きくて、僕は多くの人に食べさせるってことを今までそこまでしてなかったんですよね。趣味でやってたんで。イタリアンレストランでは多くの人に食べてもらって、美味しいって言ってもらってはいたんですけども」と、老人ホームでの経験が大きな影響を与えたことを認めました。
リュウジさんは続けて、「70〜90歳ぐらいのお年寄りの方がいる施設に行って、そこは結構高級な所だったんで、かなり舌が肥えてる方々だった。でも、本当に美味しいもん出したらみんな満足してくれるだろうなと思って。もちろん、『こうして欲しい』みたいな要望があったんですけど、僕が作ったら『若いのに大したもんだ』って言われたので」と当時の体験を振り返ります。
また、「僕と同年代の人にしか食べさせたことがなかったので、(年齢が)上の方々も美味しいものは美味しいんだなって、その時にすごく感じたのが老若男女『食』って共通してるからこれってすごいことだなと思って」と語り、美味しい食事は全世代共通と気づいたそう。
ュウジさんは、「おじいちゃん、おばあちゃんと話をしていて、やっぱり世代が違うので、流行ったものは違うし、音楽は違うし。でも、普遍的なものが1つあってそれがご飯だなと思って、食なんだと思って…。ご飯は老若男女分け隔てなく楽しめるジャンルだなと思って。それが素晴らしいなってそこで再認識したのはありますね」と語りました。
■“至高のレシピ”の原点は老人ホーム?
リュウジさんの出すレシピ本は次々とベストセラーに。とりわけ、料理研究家人生の集大成として出版した『リュウジ式至高のレシピ 人生でいちばん美味しい! 基本の料理100』は、「料理レシピ本大賞 in Japan」の大賞を受賞しています。
リュウジさんによると、老人ホームの入居者には、凝った料理よりもソース焼きそば、お好み焼き、おでん、ちらし寿司、喫茶店のナポリタンなどのメニューが喜ばれたそう。
「僕はイタリアンをやってたんで、割とハイカラなものを作ってたんですけど、美味しかったとしてもあまり馴染みがないって…。新しいものを取り入れるのはなかなか難しいので。じゃあ、基本をやろうと思って。すっごい研究したのが今の“至高のレシピ”なんです。ナポリタンとかもおじいちゃん、おばあちゃんに出したまんま出してるんですよ。“至高の焼きそば”ってのもあるんですけど、それも入居者さんに出してたのと同じものなんです。どんどん作っていって磨かれていったものを本にしたので」と、老人ホームでの経験が今に生かされていることを明かしました。
リュウジさんは、「おそらく老若男女美味しいものってあまり変わらないのかなって」と話すと、古舘さんも「本当にそう思いますね」と共感しました。
今回の2人の対談には、視聴者から絶賛のコメントが続々と上がっています。
「リュウジさん介護職もやってたなんて、見る目が変わり一層好きになりました」
「食事っていうよりもご飯って響き、良いですよね」
「りゅうじさんがいつもより饒舌だわ。相手の気分を良くさせて、寄り添う感じを漂わせて本音を聞き出す。古舘さんってインタビューの本質をわかっていらっしゃる」
美味しいご飯は老若男女共通というリュウジさんの話が素敵ですね。また、凝った料理よりもポピュラーなものがむしろ好まれるというエピソードも納得がいくものがあります。
【番組情報】
古舘伊知郎チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=hm222Zcg-KY
※情報は掲載時点のものです。
<編:GourmetBiz編集部>