(画像:EPA=時事)
先日、X(旧Twitter)で、作家のいしかわじゅんさんが「豊田で、駅前のUNIQLOにいったら、なくなっていた。検索してみたら、わりと近くにもっと大きい店ができていた。地図を見てたら、ちょっと待てよ、ここって俺んちじゃないか。」とポストし、実家があった場所にいつの間にか大きなユニクロが建っていたことが話題になりました。
豊田で、駅前のUNIQLOにいったら、なくなっていた。検索してみたら、わりと近くにもっと大きい店ができていた。地図を見てたら、ちょっと待てよ、ここって俺んちじゃないか。俺の小学4年生くらいまで、石川家が建ってた場所だ。行ってみたら、古い道が全て残っていて、泣きそうだったよ。 pic.twitter.com/qJGHPYpwXL
— いしかわじゅん (@ishikawajun) May 2, 2024
いしかわさんは「俺の小学4年生くらいまで、石川家が建ってた場所だ。行ってみたら、古い道が全て残っていて、泣きそうだった」と締めくくり、ネットでは様々な反応が。
この場所を同じように懐かしむ声や懐かしい場所の変貌ぶりに複雑な思いを想像する人、大物作家に「実家がユニクロ」という新たな属性が付与されたことを楽しむ人など、ひとしきりネットは大騒ぎ。
このポストは大バズりしました。
そこで、GourmetBizでは、「実家があった場所が変わってしまった」人を取材。
意外にも多くの反響をいただきました。
その一部を紹介します。
■イオンモール、マクドナルド…はま寿司の「この辺が玄関」の人も!
「イオンモール」になっていたという32歳のきりんさん(仮名)
実家の場所に「イオンモール」が建つと知った時の気持ちは、寂しさと腹立たしい気持ちだったそう。
「以前自分が住んでいた場所がイオンモールになり、周辺の人は便利になると思います。
しかし、以前住んでいた場所の面影がなくなり、その場所へ通っても自分の懐かしい気持ちを振り返ることができなくなるので寂しさと腹立たしい気持ちでした。
以前の自宅を通るたびに、小さい頃友達と遊んでいたことや、家族と過ごしたことを振り返ることができないと感じ泣きそうになりました。
イオンモールができると聞いたときは少し残念な気持ちでしたが、今では両親がよく利用して助かっていると聞いたので、以前より寂しさはなくなりました。
私も実家へ帰り両親をイオンモールへ連れて行くと、いろんな商業施設が入っているので便利になって良かったと思っています。」
「マクドナルド」が出来ていたという40歳のyo3さん(仮名)
沖縄県にある実家を売却したそうで、その後は建売かマンションが建つかも聞いていたそう。
「売却して5年後くらいに父の命日だったので墓参りのために沖縄に行った際に、ついでに実家も行ってみるかと思い、尋ねたらまさかのマックが出来てて驚きました。まさかマックが建ってるなんて思ってもみなかったので初めて来る息子に、ここパパの実家。と指さすと、いや。マックやんとつっこまれました。いや、もともとここにじいちゃんの実家があったんだよと説明しましたが、息子は何言ってるの?的な感じで流されました。」
「はま寿司」になっていたという36歳たかぴさん(仮名)
道路の拡張のため引っ越すことになったそうです。
「12年くらいぶりにそこへたまたま行くことになり、見てみるとかなりの衝撃。まさかのはま寿司が出来ていてかなり驚きました。たまたま父親も一緒に行動してて父親も驚いた様子でした。せっかくだから食べに行ってみました。私と親父はテンションあがってて、この辺が玄関だったよね?ここは洗面台。とかいって少し店内をうろつきました。私たちは窓際に座って食べてましたが、家で見ていた頃の景色とは違くて周りも建物が沢山できていてなんかエモい気持ちになったのを今でも覚えてます。」
「市役所」ができていたという51歳1yjさん(仮名)
実家を相続して個人売買した土地に15年後、市役所が出来たそうです。
「知った時はかなり驚きました。それはそれで良いなと思いました。実際に今年の正月休みに元実家のある県に遊びに行くことになり久しぶりに通ってみました。そこに、かなり立派なRC造りの3階建ての建物ができててなんだか勝手に誇らしい気持ちになりました。残念ながら正月だったので市役所も休みで中に入ることは出来ませんでしたがとりあえず家族で行ったので家族写真を撮りました。1番下の子供はなんでこんな所で写真撮るんだろうなという感じでポカーンとしてましたが、私だけは少し微笑ましくもあり誇らしくもある気持ちになれた正月休みでした。」
「高齢者用施設」が出来ていることを求人広告で知ったという46歳エリーさん(仮名)
「約20年前に住んでいた場所が今は高齢者用施設になっていることを知ったのはパートの求人広告でした。母がパートを捜している際にたまたま見た求人の住所を見てみると、前に住んでいたところ。見に行ってみると、20軒くらいあった家がなくなっておりきれいな大きい老人ホームが建っていてびっくりしました。『我が家はこの辺にあったよね?』とか『この辺に窓があったよね?』と母と語り合いました。これも縁かと思い母はそこの求人に応募しました。しかし落ちてしまいました。残念でした。そこの老人ホームにはここに住んでいた人も入居しているみたいでその人は縁があったんだなぁと思いました。我が家は縁がありませんでした。」
■体験談にご協力いただきありがとうございました
意外にも実家のあった場所に住宅ではない建物が建つことは珍しくないようで、アンケートでは多くの反響をいただきました。
実家の間取りを思い出しながら、現地に足を運ぶと不思議な感覚になりそうですね。
様々な人の思いを垣間見ることができた、今回の調査。
貴重な体験談にご協力いただいた方々、ありがとうございました。
みなさんは、懐かしい場所が変化していたことはありますか?
<取材・文・編集:GourmetBiz編集部>