ラーメン店で集めるビックリマン風シール「ラーメンラリー」開業1周年で北海道20店舗に同時展開へ。

投稿日:2015/11/22 12:58 更新日:

ネギオコーポレーション(代表:戸倉慈樹、所在地:東京都世田谷区)は、運営する「ラーメンラリー」が2015年11月11日に1周年を迎え、初めて北海道エリアへ進出することを発表した。

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「ラーメンラリー」とは、「ビックリマンシール」のデザイナーである「グリーンハウス」が監修し、ネギオコーポレーションが運営・制作する「はみがきラムネ+シール」商品。シールには、各ラーメン店の店主をモデルにしたイラストが描かれており、数量限定で各店舗にて販売されている。「グリーンハウス」とのコラボが評判となり、シールコレクターとラーメンフリークに人気の商品となっている。

「ラーメンラリー」は現在、東京を中心に関東圏で44店舗のラーメン店で展開し、この度はじめて関東以外に提携店舗を拡大することとなった。
北海道・札幌市内の有名店20店舗にて同時発売を開始する。発売時期は12月予定。

北海道第一弾店舗

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代表の戸倉慈樹さんと、制作の根岸たくみさんに話をうかがった。

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左:根岸たくみ氏、右:戸倉慈樹氏

■2人で立ち上げた会社、不安だらけのスタートだった

戸倉氏と根岸氏は、おもちゃ会社で出会い、制作を経験し2人で独立。元々好きだった「ビックリマンシール」が30周年を迎え、原画展や復刻版のリリースなどで盛り上がっているなか、好きな「ビックリマンシール」に携わった事業を始めたいと一念発起。
デザイナーである「グリーンハウス」に、「ラーメンラリー」の企画を持ち込んだ。

根岸氏「グリーンハウスさんは、ブランドをとても大切にしていらっしゃいますし、超有名プロダクトですから我々のような実績もない小さな会社の企画に耳を傾けてくれるとは思いませんでした。」

しかし、その企画のユニークさと制作力を買われ、協力を得られることになった。

戸倉氏「ラーメンを通じてイラストを広めたいという熱意が伝わったのかもしれません。シールコレクター以外の人達にもイラストを広めたいという点で理解してもらえたんだと思います。
しかし、提携店舗もこれから探さなければならず、スタートラインにすら立っていない状況でした。不安だらけでしたね。」

「ラーメンラリー」は、グリーンハウス監修の元、事業発足となる。
シール全般のイラスト監修と、パッケージイラストやチラシ、キラシールなどの制作をグリーンハウス社が行い、店舗ごとのシールの制作はネギオコーポレーションが行っている。

■ゼロから契約店舗探し

「ラーメンラリー」は、パッケージの中に店主のオリジナルイラストか、同デザインのキラシールのどちらかが入っており、店舗を巡ってシールを集めて楽しんでもらうのが特徴。
また、ラーメンとシールを一緒に写真に撮ってSNSへ投稿することで限定シールへの応募資格を獲得できるようになっており、SNSによる拡散も仕掛けることで、シールコレクターに対してラーメン店来訪を訴求する仕組みとなっている。

「ラーメンラリー」のビジネスモデルは、店舗の広告として活用することを目的に作られており、ラーメン店が広告料を支払うモデルとなっている。

そのため、創業当初は提携店舗を獲得することが難しく、ラーメン店を巡り数か月歩き回ったという。

戸倉氏「ラーメン店主さんはストイックな方が多く、ラーメン以外の物を売ることに抵抗がすごくあります。
まして、我々は実績もなく、私自身ラーメン店に詳しいわけではなかったので、なかなか企画を理解してもらえず苦労しました。」

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営業担当の戸倉氏

店舗の負担分があるため、リスクと捉えられてしまうことも賛同してもらえない原因のひとつになっていた。
しかし、「ビックリマン」世代だという店主に出会うことが大きなきっかけになる。

■ラーメンラリーが置いてある店は美味しい店というブランディングへ

人気ラーメン店のなかでも、開業後5年くらいまでの比較的新しい店舗の店主の多くは30代が多く、ビックリマンシールに熱狂した世代。そこへ着目し、ようやく初めての契約にたどりついた。
第一店舗目は、「ラーメン くれは」(東京・田無)。

そこから店主の繋がりで人気店舗の紹介をうけ、「ラーメンラリー」の記念すべき第一弾は人気の新店などを集めた豪華なラインナップとなった。
後にミシュラン掲載された「トイ・ボックス」やTRY大賞受賞の「しば田」、ラーメンWalkerグランプリ殿堂入り店「くじら食堂」など、いまおさえておくべき新店が軒並み揃う結果となった。

くじら食堂(東京・東小金井)

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しば田(東京・仙川)

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戸倉氏「美味しいラーメン店の店主さんが美味しいお店を紹介してくれるおかげで、人気店との繋がりが一気に増えました。
ラーメンラリーが置いてある店舗は美味しい店だというブランディングに繋げたいと考えるようになりました。」

営業担当の戸倉氏は、契約店舗のラーメンを食べていくうちに持前のオタク気質が刺激され、「ラーメンオタク」になりつつあるという。
戸倉氏「この事業を始める前は、ラーメンにそこまで詳しくは無かったのですが、契約店舗の美味しいラーメンを食べていくうちにラーメン食べ歩きの楽しさに目覚めました。
自分の行動範囲外の知らない町に行ってラーメンを食べることが楽しくて仕方ないですね。1日に3食ラーメンを食べることもあります。」

第一弾リリース後、契約店舗は増え、東京を中心に関東圏で44店舗まで伸ばしている。
シールの売れ行きも好調で、人気店である「四つ葉」、「トイ・ボックス」、「くじら食堂」、「六感堂」などは1ヶ月足らずで完売した。
特に、限定シールを発売した「六感堂」では長蛇の列が発生し2時間で完売したケースもあり、急速にコレクターを増やしつつある。
また、SNS投稿で応募できるオリジナルの限定キラシールは、数百枚ずつ程しか出荷されておらずプレミアとなっているため、毎日数十件の応募があるという。

ラーメンとシールを一緒に写真に撮ってSNSへ投稿することで限定シールへの応募資格を獲得できる
写真は「六感堂」(東京・池袋)

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戸倉氏「事業としては、シールを売ることが大事なのですが、美味しいラーメンを広めていきたいという気持ちが強くなりました。
ラーメンラリーのツイートを見ていて、ユーザーの美味しかったという書き込みを見た時が一番嬉しいんです。
シールが完売した後でも店舗へ通うようになったという声も多く聞こえるようになり、そんな時は特にやりがいを感じますね。シールオタクをラーメンオタクに変えるんじゃないかって、狙っています。」

■店主の個性が生き生きと描かれたシールが人気に

ラーメンラリーは、各店主をよく知る常連からの評価も高い。作り出すラーメン同様個性的な店主の容姿や性格が生き生きと簡潔に象徴されていることが話題となり、常連をはじめとしたラーメンフリークの間でもまたたく間に人気を集めた。

制作を手掛ける根岸氏は、実際に店主に会わずに描くことも多いというが、ここには2人の絶妙なコンビネーションが成す秘訣があった。

根岸氏「実は、わたしは店主さんとお会いせずにイラストを描くことが多いのです。その場合、営業担当の戸倉から顔や個性などの特徴を聞き取り、写真と店主さんとのメールなどだけで完成させます。
発売後に食べに行って、初めてお会いすることが多いんですよ。」

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制作担当の根岸氏

ラーメンオタクになりつつある戸倉氏から店主がどのような人物であるかを聞き出すことで、より立体的に店主の個性が把握できるようになり、それをイラストに根岸氏が落とし込む。
互いのオタク気質が相乗効果となり、高いクオリティが実現している。

店の広告として存在しているシールだが、完成品を手にした店主が思わず自慢したくなるクオリティに仕上げることで、広告モデルであることを意識させることなく拡散に成功した。
店主をはじめコレクターから常連まで関わる全ての者が楽しみながら広告モデルに巻き込まれていく秀逸さが事業拡大の大きなポイントとなっている。

■日本全国へ進出し、美味しいラーメン店の目印になっていきたい

ゼロからはじめた事業が1周年を迎え、今後はどのような展開を目指しているのだろうか。

戸倉氏「元々オタクな二人なので、好きなことに集中できることが楽しいです。
今はラーメンにはまっています。はじめは、不安だらけでしたが少しずつ拡大できていることが喜びです。
日本全国の美味しいラーメンを広めていきたいですね。
そして、日本のラーメンは海外でも人気がありますので、海外進出される店舗さんとも積極的に提携していきたいと考えています。」

根岸氏「自由な発想で動くことが出来るのは少人数制の醍醐味ですね。
ラーメンラリーを辿ってもらうことで、美味しいお店探しのヒントになればと思っています。
また、海外からいらっしゃる方にとって美味しいお店の目印になれればと思っています。」

日本全国への進出を目指し、関東圏を飛び出した「ラーメンラリー」。
海外からの観光客や海外進出店舗へのアプローチも視野に入れたアグレッシブな動きに、新たな展開が期待される。

ラーメンラリー公式HP:http://ramenrally.blogspot.jp/

©グリーンハウス NEGI BROS.

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