料理のレシピに「強火」とあると、ガスコンロのつまみをMAXにしてしまってはいませんか?
実はそれ、誤りなんです!
いま、「強火」に関する勘違いがバズっています。
(画像はイメージ)
■料理下手で悩んでいる人へ!それ、実は「火加減」の勘違いが原因かも
SNS上で注目を集めているのが、とあるXアカウントによる「強火」「中火」「弱火」を説明する投稿。
強火は、コンロのつまみを「MAX」にしたものではないという説明に、ネットユーザーからは「つまみMAXだと思ってた! 参考になります」「強火MAXでやってた」「なんでか毎回焦げる理由わかった」との声が寄せられ、注目を集める展開となっています。
料理の「強火」の意味を勘違いしている人は結構多いようです。
■「強火=つまみMAX」ではありません!
では、「強火」とは具体的にどのような火加減をいうのでしょうか。
業務用の鰹節の削り節を提供している小林食品株式会社が運営する「和食の旨み」サイトに詳しい解説があります。
参考サイト:小林食品株式会社「和食の旨み」
https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/heat-control
実は、強火とはあくまで「コンロの火が鍋やフライパンの底に勢いよく当たっている状態」を指し、決してつまみをMAXにすればいいという訳ではないそうです。
強火で大切なのは「火が大きく広がり、底全体を熱していること」。
また、強火をどのような時に使えばいいかというと、水を沸騰させたり、葉物野菜を湯がいたり、チャーハンなどでパラパラ感を残して仕上げたい時に強火にするといいそうです。
決して「料理を短時間で終わらせたいから」という理由で使うものではなく、厚みのある食材の中までしっかり火を通したいときにはむしろ「中火」を使います。
「中火」は「火が鍋やフライパンの底にちょうど届くくらいの状態」。
最初から全て強火で調理すると、料理が焦げついてしまう原因となります。
■チャーハンをずっと強火で作ってませんか?「強火は短時間で」
中華料理の炒め物というと強火のイメージがありますが、家庭では中華料理店のような超強火にもできないことから、コツがあるそう。
「初めは焦げないように弱火から中火で炒めて、最後だけ短時間強火で炒める」ということで、「強火は短時間で」がポイントのようです。
ずっと「つまみMAX」ではなく、最後だけちょっと「強火」です。
ここでも、つまみMAXではなく、「底全体を熱している」範囲内の「強火」です。
このコツによって、野菜炒めならシャキシャキ感を、チャーハンならパラパラ感を出すことができるそうです。
■火加減の基本を理解すれば失敗も減るかも!?
また、「弱火」は「火が調理器具の底に届くか届かないかという状態」を指し、食材にじっくりと味を染み込ませたい時に使うといいようです。
弱火よりも弱い「とろ火」は「火が消えるか消えないかという状態」を指し、保温や温め直す時に使います。
レシピの火加減は、つまみの目盛りというより、火がどれくらい鍋底に当たっているかで判断するものなのだとか。
また、「強火を使えば食材に火が通りやすくなって時短になる」というのは誤り。
食材にしっかり火を通したり味を染み込ませたい時は、中火や弱火でじっくり温めることが大切だそうです。
「レシピどおりに作っているはずなのに上手く行かない…」とお悩みの方は、火加減に注意してみるとよいかもしれません。
この話題が大バズりしたということは、勘違いしていた人が多かったということかもしれません。
無駄な火力の消耗を減らして、省エネにもつながりそうですね。
<取材・文・編集:GourmetBiz編集部>