さまざまな料理に使う「めんつゆ」。料理にあわせて原液を何倍かに薄めて使いますよね。
ところで、ラベルの表示通りに希釈したのに「味が薄い…」なんてことはありませんか?
もしかしてそれ、意外な勘違いが理由かもしれませんよ。
(画像:にんべん公式サイトより)
■めんつゆ“3倍に希釈”多くの人が間違った解釈
いまSNSで注目されているのが、あるユーザーが投稿した「今日の今日まで“3倍希釈”は原液を3倍の水で希釈すると勘違いしてた…。どうりでそばつゆが薄い」というポスト。
このユーザーはめんつゆのラベルに表示してある「3倍に希釈」を「原液に対して3倍の水で薄める」だと勘違いしていたというのです。
(画像:にんべん公式サイトより)
実は「3倍に希釈」とは「原液に対して3倍の水を入れる」という意味ではなく「水を加えて全体の量を3倍にする」という意味なのです。
原液を1の量だとすると、3倍にあたる3の量の水を入れた場合、合計の量は4。同じく、原液が1の量でも、全体の量を3にするなら、2の量の水を加えて、合計の量は3となります。
他のユーザーからも「3倍にするか3倍で薄めるか分かりにくいですよね」「3倍希釈、私も分からなくなる時ある」など共感の声が続々と寄せられます。
元ポストの投稿主も、引用ポストを見て「半数くらいは『私も間違ってた』って人っぽい」と投稿。
「3倍希釈」の意味を勘違いしている人は意外に多いことが分かりました。
■「◯倍希釈」の本当の意味とは?日本語って難しい…
つゆの「◯倍希釈」は本当は何が正しいのか、分かりにくいですよね。
これについては、鰹節専門店として有名な「にんべん」の公式サイトが分かりやすくまとめてくれています。
にんべんの商品では、希釈することを「濃厚」と表示しています。
たとえば、「2倍濃厚」と書かれている場合は、つゆの2倍の水を加えるという意味ではなく、「つゆに適量の水を加えて合計で2倍量にするとストレートと同様に使える」という意味なのだそうです。
ところで、この「倍」という言葉の意味って本当につかみづらいですよね。
SNSでも「人一倍頑張る=1:1 (努力で2倍)、10倍粥=1:10 (米1、水10)、3倍希釈=1:2 (原液1、水2)。日本語って難しい…」という内容を投稿したユーザーもおり、共感を得ています。
他にも「これ勘違いしている人が多いので、もうメーカー側で書き方を変えてあげてほしい」「比で表示してくれると分かりやすい。原液1:水2とか」など、分かりやすい表記に変えてほしいという声も多く見られました。
なお、商品によっては「原液○○mlに対して水○○ml」という書き方がされているものもあります。
■結局は、自分好みの薄さに調節するのが最良の方法かも
勘違いしている人が多いめんつゆの「◯倍に希釈」の意味。
一方で「正しい希釈だとしょっぱいのもあるから、メーカーによっては水3倍もアリ」「味見して好みの希釈にする」など、結局は味見して自分の好みの薄さに調節するという声も上がっています。
上で紹介したにんべんのサイトでも「ただし、作る料理によって分量は変わってくるため、レシピを参考にしてつゆの濃さを気にしましょう」と記載しています。
ラベルに書いてある「◯倍に希釈」は、あくまでメーカーが定めた基本的な薄め方。
最終的には、自分の好みの味に調節するのが一番良さそうですね。もし、今までラベルのとおりに希釈しても「薄い」と感じていた人は、もう一度正しい希釈方法を試してみてください。
※情報は掲載時点のものです。
<取材・文・編集:GourmetBiz編集部>