「助けてください」電話を切ってから不安に…実は詐欺だった!年末に急増する海産物トラブルとは

投稿日:2023/12/09 15:20 更新日:

年末に増える「詐欺」があるそうで、独立行政法人国民生活センターが注意喚起を呼びかけています。

「カニ」などの日本の海産物が「売れなくて困っている」という話には要注意です!

海産物詐欺イメージ

(画像はイメージ)

■年末に急増する海産物トラブル!一部始終を国民生活センターが公開

現在、架空の市場を騙り海産物の購入を持ちかける電話勧誘トラブルが増え、全国の消費生活センター等に寄せられているそうです。

具体的にどんな電話がくるのか、その一部始終を国民生活センターが公開しています。

母のところに、「以前購入された方に電話をしています。現在日本の海産物が海外で問題になっていて、売れない状況にあります。助けてください」と電話があった。

2~3万円と高額だったため、母は曖昧に返事をしたようだが、電話を切ってから、商品が届くのではないかと不安に思い、私に相談してきた。

電話口で会社名を聞いたがはっきり言わず、電話番号もわからない状況だったため、私が母の携帯電話の着信履歴を見て、相手先事業者と思われる番号に電話をしているがコール音が鳴るだけで誰も出ない。商品が届いた場合の対処法を知りたい。

今年は前年の約半分程度に減少していはいるものの、引き続き多くの相談が寄せられているそうです。

直近では、一部の国・地域による日本産の海産物の輸入規制強化等に関連した勧誘トーク(困っているので支援してほしい など)も見られるそうです。

中国の不買や、輸入禁止など普段から社会情勢に関心のある人ほど、妙に納得してしまいそうな話なので、自分は「詳しい」「詐欺には引っかからない」という自負がある人こそ、今一度気を引き締めなければならないかもしれません。

■昨年、SNSでも話題に!悪質な“海産物詐欺”の事例とは

実はこのトラブル、昨年X(旧Twitter)でも騒ぎになっていました。

実際に怪しい電話を受けたという人の投稿が拡散され、話題になりました。

昨年、X(旧Twitter)に投稿されたのは、「北海道中央市場」と名乗る人物から電話がかかってきたというユーザーの投稿。

電話に出ると「北海道の海産物が売れなくて困っています。海産物セット27000円相当を17000円で販売いたします」と言われたのだそう。

怪しく思った投稿主が「北海道中央市場」をネットで調べたところ、次々と詐欺情報が出てきたそうです。

そこで「みなさんもお気を付けください」と呼びかけ。

この投稿をきっかけに、いわゆる「海産物詐欺」に注目が集まりました。

■海産物詐欺と思われる電話がかかってきたら?対処法を紹介

電話の相手は「北海道中央市場」を名乗っていましたが、そのような市場は存在しないようです。

実在するのは「札幌中央市場」。

似たような名前で消費者を混乱させていますが、もちろん本当に存在する名前を出し、身分を偽って詐欺をおこなうケースも考えられます。

ネットでは「北海道中央市場、元道産子ですが聞いたことないですね」「札幌などの市ごとに中央卸売市場はありますが、北海道中央市場は存在しません」との声が集まり、今回のケースではニセの市場名で電話をかけてきたようです。

また、ほかにも実際に海産物詐欺の電話を受けたことがあるというユーザーも登場し、「海産物の内容聞いたらイクラ、カニ、鮭が何尾とか具体的に答えていて騙されそうでした」「ウチにも以前電話ありました。『何でウチの番号知ってるの?』って聞いたら、リストがあるからと答えていました」など具体的な手口に関する投稿が集まり、注意喚起に一役買ったようです。

■うっかり引っかかってしまっても諦めないで!

では、このような海産物詐欺の電話を受けてしまったら、どのように対処すればいいのでしょうか。

この点についても、Xには有益な投稿が。

「大半は『検討して折り返し連絡するので連絡先と担当者名を教えてください』って言うと切られる」「『検討してこちらから再度かけ直しますね〜』で終わり」など、詐欺業者との電話を終わらせた人たちの投稿が寄せられています。

大切なのは、購入を持ちかけられても絶対に断ること。

また、家族が詐欺に引っかからないよう、海産物詐欺の電話があることを家族間で共有しておくといいでしょう。

もし、やむを得ず購入してしまった場合も諦める必要はありません。

実際に家族がうっかり購入してしまったXユーザーからは「まんまと引っかかったけど、クーリングオフしました。ハガキ出せば契約解除できるから、泣き寝入りしないでね」とのアドバイスが。

■国民生活センターの「アドバイス」

さらに、国民生活センターが「消費者へのアドバイス」を掲載しています。

電話で勧誘を受けた際、少しでもおかしいと感じたら、きっぱりと断りましょう。
電話勧誘で契約をしたときは、クーリング・オフができます。
断ったのに一方的に商品が届いても受け取りを拒否し、代金を支払わないようにしましょう。受け取ってしまった場合でも、販売業者に対し返金を求めることができます。
※注文や契約をしていないのに金銭を得ようとして送り付けられた商品は、消費者が自由に処分してよいことになっています。
不安なとき、トラブルになったときは消費生活センターや警察等に相談しましょう。

消費者ホットライン「188(いやや!)」番
 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

警察相談専用電話「#9110」
 生活の安全に関わる悩みごと・困りごとなど、緊急でない相談を警察にする場合は、全国統一番号の「#9110」番をご利用ください。電話をかけると発信地を管轄する警察本部等の相談の総合窓口に接続されます。

情報:独立行政法人国民生活センター2023年11月8日公表資料「海産物の電話勧誘トラブル 年末にかけて特に注意してください!」

X関連の情報は国民生活センターの公表ではなく、GourmetBiz編集部の調査によるものです。

<取材・文・編集:GourmetBiz編集部>

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