ラーメン官僚が「プラチナよりも貴重」と絶賛!「東京・銀座」本当に美味しいラーメン店6選【2023年2月最新】

投稿日:2023/01/31 16:51 更新日:

銀座エリアで美味しい「ラーメン」が食べたい!という時におさえておきたいお店6選をご紹介します。

東大卒の現役官僚でありながら「超・ラーメンフリーク」として年間700杯を超えるラーメンをエリアを問わず実食する田中一明さん。生涯通算18,000杯超のラーメンを実食しています。田中さんの食レポを手がかりに銀座エリアでおさえておくべき6店舗を選りすぐりました。

※こちらの記事は、ラーメン官僚・田中一明さんの了承を得て執筆・編集をおこなっております。

ひょっとこ有楽町
(画像は『麺屋ひょっとこ』4項目で紹介)

■①中華そば共楽

まずはこちらの老舗店。

「中華そば共楽」は1956年(昭和31年)創業。

昭和31年というと、団塊世代ですらまだ小学生の時代。

この時代に銀座あたりをウロウロ出来そうな世代というと、第二次世界大戦を幼少期に体験したいわゆる「焼け跡世代」で、有名な方でいうと石原慎太郎さんや長嶋茂雄さんなどの世代です。

場所は銀座2丁目、伊東屋の裏を角3つ過ぎたところ。

東銀座周辺エリアに位置していますが、創業した1956年はまだ東銀座駅すら無かった時代だというから驚きです。

創業当時と変わらない場所にありますが、入居していたビルが建て替えられ、建物自体は現在は今どきです。

2019年1月に「中華そば共楽」を訪問した田中さんは、「ビル建て替えのために2016年から休業していたが、今般復活」と、待ち望んだ営業再開に心躍っている様子。

この日は「ワンタン麺」をオーダーしています。

「丹念に舌の上で転がすと、じわりとしたうま味が薫るいぶし銀のスープ」と、スープにはゆっくりと滲み入るような実力を感じられるようです。

硬めの麺が求められている時流に合わせ、この店も微調整をおこなっているようで、田中さんはそこに着目。

「硬めに茹でられた麺が「ラーメンの今」を反映している」と、老舗店でありながら「今」を反映させることを忘れない店であることを説明。

そして、「ワンタンも美味い!」と締めくくりました。

「中華そば共楽」については、財務省が発行する月刊の政策広報誌「ファイナンス」の「かずあっきぃのラーメン探訪記」にも詳しく記されています。
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201907/201907o.pdf

補足ですが、「中華そば共楽」をすすめる人が必ず言うセリフがあります。

「写真は1枚だけだよ」

こちらのお店は、バシャバシャと写真を撮ることを基本的にNGとしています。

お店の方に「写真を撮ってもいいですか?」とうかがうと「1枚だけにしてくださいね」と言われます。

たしかに「共楽」さんの歴史にとってしてみれば、「食べる前に撮る」時代の方が浅いわけですから、ここはお店のルールに従いたいですね。

店名:中華そば共楽
所在地:東京都中央区銀座2-10-12

②やまちゃん

2店舗目は「やまちゃん」。

先ほどの「共楽」からさらに東銀座方面へ歩みを進めます。

「やまちゃん」は、田中さんが「銀座エリアの切り札」と称する店。

ラーメンを食べようとするとき、「美味しいけど行けない店」という壁があります。

営業時間が短かったり行列必至の店であったりするとタイミングによっては食べられないことも多々出てきます。

しかし、行きやすい店は味に期待できなかったり、営業時間が長くなると作り手が入れ替わり安定感がなくなったり、状況は様々です。

クオリティと安定感を保ちつつ行きやすい店であり続けるのは奇跡といえます。

「やまちゃん」はそういった点で田中さん曰く「銀座エリアの切り札」であり「定点観測店」であり「プラチナよりも貴重」な店なのです。

営業時間はなんと深夜4時まで。

提供されている「長浜ラーメン」は、コクがあるのにさっぱりと臭みのない豚骨スープにコシのある細麺が特徴で、具材はシンプルにねぎとチャーシュウ後は好みで紅しょうが、ごま、こしょう。

元々、魚市場で働く人たちが仕事の合間に早く食べられるように麺が細いとも言われているそうです。(店舗公式ページより抜粋)

2015年の来訪時、田中さんはその完成度について「カエシの風味を利かせながら、しっかりと豚の息吹を感じる」と絶賛。

別の日の来訪時にも「サラッとしているのに豊かなコク」とスープを絶賛しています。

「銀座における私の定点観測店」とありますが、これは名店でしか使われない言葉です。

定期的に訪れることで「確認」や「経年変化」などを楽しみ分析する行為で、主に名店や老舗で語られます。

今回の定点観測では、「いかなるタイミングでも安定感のある長浜ラーメンを提供する実力店」であることを再確認されたようで「何回食べても美味!」と締めくくっています。

また別の日には、「この界隈ではプラチナよりも貴重」と楽しすぎる評価をしています。

「ダシの濃さ、カエシの分量と味、油の風味までもが一流の風格」。

この迫りくる大絶賛は尋常ではないです。

長い間ラーメンを食べ歩いているからこそ、この貴重さを誰よりも強く感じているのではないでしょうか。

店名:博多長浜屋台やまちゃん 銀座店
所在地:東京都中央区銀座3-11-10 橋下ビル1F
店舗公式インスタグラム:https://www.instagram.com/nagahamayataiyamachan/

■③SHIBIRE-NOODLES蝋燭屋銀座本店

3店舗目は、2017年に銀座3丁目にオープンした「SHIBIRE NOODLE蝋燭屋」。

場所は、銀座ガス灯通りの老舗洋食店「銀座 煉瓦亭」と移転前の「銀座スイス」の間というとピンとくる人が多いでしょうか。

「山椒の痺れを利かせたラーメンメニューを提供」している店で看板メニューは「麻婆麺」。

オープン以来、話題を呼び現在は行列の出来るラーメン店として人気を博しています。

田中さんはオープン後7日目に来訪。

オーダーした「麻婆麺」は「芳醇なうま味とパンチのある辛みが印象深い良杯」とのことで「美味い!」と締めくくっています。

麻婆の餡について「終盤まで液状化しない」と説明されています。

麻婆餡の類はどうしても後半になると液状化していき、前半に感じていたインパクトある食感が消滅していってしまうことがありますが、こちらの餡はその辺りの加減が「秀逸」なのだとか。

そして、約3ヶ月後に「3度目の訪問」をしています。

かなり気に入っていることがうかがえます。

「相変わらず、濃密なうま味と薫りを放つ豆板醤&中国山椒」と絶賛。

店主は中華料理店出身、どっさりとのせた麻婆豆腐も別格。

田中さんは「分量やトロミも他を圧する出来映えだ」と、本格的な実力に圧倒された様子。

「美味!」と締めくくりました。

2022年6月には銀座店に「久々の訪問」を果たしています。

「花椒の痺れを強調した構成が、多くのファンを生んでいる」と、オープン以来の歩みを振り返ります。

今回は「麻婆麺(薄辛)&チーズ」と、別メニューをオーダー。

炙りチーズをのせたカスタマイズを選択したようです。

このチーズの甘みによって「麻婆の辛み」が絶妙に緩和されるのだとか。

行列に並ぶ覚悟で挑みたい店です。

店名:SHIBIRE-NOODLES 蝋燭屋
所在地:東京都中央区銀座三丁目5-16 島田ビル1F
店舗公式Twitter:https://twitter.com/rousokuya105

■④麺屋ひょっとこ

4店舗目は有楽町駅前の東京交通会館地下1階にある「麺屋ひょっとこ」。

東京交通会館は、パスポート申請で訪れる以外になかなか立ち寄ることがないかもしれませんが、地下1階は昭和レトロを感じられる趣あるレストラン街なので一見の価値ありです。

純喫茶や「マイアミ」、大衆酒場などが軒を連ねるなか、赤い暖簾に剥き出しのカウンター席で賑わいを見せるラーメン店が「麺屋ひょっとこ」です。

田中さんは、基本のメニューである「和風柳麺」をオーダー。

「柳麺」と書いて「らーめん」と読みます。

ラーメンのビジュアルは透き通ったスープと美しいトッピングに彩られていて、店舗外観とのギャップがなんともおしゃれ。

田中さんは「塩の甘みをダシの輪郭付けに巧みに用いた良杯」と称賛。

この「輪郭付け」で分かりやすく美味しさを感じ取れることが客層の間口を広げているのかもしれません。

「女性=お洒落な店好きという認識の愚を思い知る」とある通り、女性客にも人気があるようで、レトロながら清潔感のある店構えとさっぱり系のらーめんというコントラストが奇跡のバランスを生み、女性ファンの心を掴んでいるようです。

店名:麺屋ひょっとこ
所在地:東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館B1F

■⑤谷ラーメン

5店舗目は有楽町から東京駅方面に進んでいく途中にある「谷ラーメン」。

創業は1967年(昭和42年)。

以前は有名なガード下飲食街「丸三横丁」に長らくあった店です。

(画像は移転前の「谷ラーメン」)
丸三横丁

丸三横丁は現在は閉鎖されています。

まるでタイムスリップしたような気分が味わえる空間で、有楽町のゴールデン街というべきか、小さくごちゃっとした店がひしめいていました。

現在は東京国際フォーラム沿いのガード下エリアに移転しています。

「谷ラーメン」は、移転先でもそのガード下風情をしっかりと引継ぎ、常連が離れることがなかった店だと言えます。

田中さんは「有楽町界隈では最高クラスのノスラー」と記している通り、こちらも老舗店の代表格。

「ノスラー」とは「ノスタルジーを感じるラーメン」の略で、2015年頃から拡大していった言葉。(諸説あり)

「私が定期的に足を運ぶ定点観測店」と記されています。

「定点観測店」、名店の証がここでも出ました。

ラーメンのお味はというと、清湯系の醤油ラーメンで「ガラの風味が利いたスープ」は「うま味がじんわり沁み出し」ているそうで、特に田中さんが気に入っているのが「太麺」。

「やや硬めに茹でられた太麺」とスープの「コラボレーションは、歳月が経過しても色褪せない魅力がある」のだそう。

2019年の来訪時にも「ここ、太麺なのがツボなんだよなあ」と呟いています。

また、「チャーハンも絶品。美味」とほぼ毎回「半チャーハン」を注文していますので、セットで食してみることをおすすめします。

田中さんは何度も「谷らーめん」に来訪していますが、その美味しさを最も簡潔に言い表しているツイートはこちらでしょうか。

「序盤はサッパリと軽快なテイストのスープが、中盤以降、驚く程のうま味の伸び具合を示す。ややボソッとした食感が特徴的な麺は、この系統のスープの相棒としては太め。シンプルだが、何気に唯一無二な1杯。」

序盤は「軽快」に始まるものの「うま味の伸び具合」を感じさせるという表現から、この店のキャリアが感じとれます。

序盤に強いインパクトで魅せるのではなく、後半にかけて伸ばしていくのは、店と客の信頼関係があるからこその“こなれた”魅せ方。

そして、「スープの相棒としては太め」という表現に麺とスープのただならぬ相性の良さが垣間見えます。

「何気に唯一無二」、「何気に」という距離感が老舗と客との熟された関係の深さをあらわしているのではないでしょうか。

店名:谷ラーメン
所在地:東京都千代田区丸の内3-7-11

■⑥支那麺 はしご 銀座本店

最後は担々麺専門店の「はしご本店」。

場所は銀座のクラブがひしめく数寄屋通り。

向かいには銀座で最も有名な老舗クラブなどがあり、夜は“オトナ”な表情を見せる場所です。

いわゆる“夜のお店”の客をターゲットにしているのかと思いきや、提供されているラーメンはラーメン好きも唸らせる本格派。

田中さんは、この店について「まあ近隣住民あるあるなのだが、今でも、変わらず美味いと思えるのだから、私は本当に『はしご』が好きなのだろう」と語っています。

「はしご」は田中さんが大好きな担担麺の代表格で、他店の担担麺の比較としても度々用いられています。

2015年には「たまに無性に食べたくなる」と呟きながら来店。

田中さんは、辛いものが“大得意”というタイプではないようなのですが、それでも別格級ということなのでしょう。

オーダーした「排骨担々麺」は、油で揚げた豚あばら肉がのった担々麺。

大辛をチョイスしていますが、「大辛でも程良い辛さ」なのだそうで、辛いものが得意ではない人にもおすすめの店といえます。

「たんたんめん」ではなく「だんだんめん」と読ませるのも面白い特徴です。

通し営業で、平日は深夜5時まで営業しているため、食すのが夜遅くになってしまう日にも使えるいい店としておさえておきたいですね。

店名:支那麺 はしご 銀座本店
所在地:東京都中央区銀座6-3-5 第二ソワレ・ド・ビル1F

以上、ラーメン官僚が絶賛する東京・銀座エリアの美味しいラーメン店6選でした。

メニューなどは投稿時点の情報です。足を運ぶ時には、お店のSNSなどで営業時間や臨時休業などの情報をチェックしてください。

画像、情報提供:かずあっきぃ《自称・超ラーメンフリーク》 (@kazutan0264)

【田中一明さんのプロフィール】
田中一明(通称・ラーメン官僚かずあっきぃ)
1972年生まれ。東大卒の現役官僚でありながら「超・ラーメンフリーク」として年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。生涯通算18,000杯超のラーメンを実食。テレビ番組への出演、雑誌やムック本の監修、ポッドキャストの発信等により、ラーメン情報を精力的に発信している。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条を持ち、新店から老舗に至るまで、47都道府県の店舗を探訪。信頼度の高さに定評がある。著書に「ラーメン超進化論『ミシュラン一つ星』への道」(光文社新書)など。

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