渋谷駅周辺で美味しい「ラーメン」が食べたい!という時におさえておきたいお店4選をご紹介します。
東大卒の現役官僚でありながら「超・ラーメンフリーク」として年間700杯を超えるラーメンをエリアを問わず実食する田中一明さん。生涯通算18,000杯超のラーメンを実食しています。田中さんの食レポを手がかりに渋谷駅周辺でおさえておくべき4店舗を選りすぐりました。
※こちらの記事は、ラーメン官僚・田中一明さんの了承を得て執筆・編集をおこなっております。
行列覚悟!一生に一度は食べたい店
■渋谷駅徒歩約8分「中華麺店 喜楽」
喜楽@渋谷にてワンタン麺。渋谷を代表する老舗。数年ぶりに訪問。3度目かな。衣が厚くボリューム感があるワンタンは、噛み締めれば小麦の香りが迸る。過不足なく揚げネギを湛えたスープも、相変わらずそこはかとなく大衆的。衰え知らずの味に安心。 pic.twitter.com/nhZEYP0iGx
— かずあっきぃ~通称・ラーメン官僚~ (@kazutan0264) October 5, 2014
まずは名店「中華麺店 喜楽」
ラーメン好きな人にとっては言わずと知れた老舗名店。
渋谷百軒店商店街にあります。
「渋谷百軒店商店街」は、道玄坂の途中にあるレトロで少し怪しい雰囲気の商店街の入り口というとピンとくる人は多いのではないでしょうか。
その商店街の中にひっそりと存在していますが、初見の人はなぜここにそんな名店が?と思われるかもしれません。
「渋谷百軒店」の「百軒店」は、「ひゃっけんだな」と読み、「中華麺店 喜楽」が創業した1950年代はこの商店街が渋谷の中心街だったそうです。
そこから70年の時を経て、尚も人気を保ち続けている貴重な店。現在も行列が出来る店であり、最近は外国人観光客にも人気なのだそう。
ラーメン官僚・田中さんは2014年にこの店を訪れています。
「数年ぶりに訪問。3度目かな」と、老舗ならばおよそ変わらない味であろうにも関わらず幾度も足を運ばずにいられない店であることが分かります。
この日は看板メニューである「ワンタン麺」を注文したそうで、自家製ワンタンは「衣が厚くボリューム感」があり、「噛み締めれば小麦の香りが迸る」と小麦の香りの充満を感じながら噛みごたえを楽しめる自家製ならではの味わいのようです。
スープには揚げネギを浮かせてありますが「過不足なく揚げネギを湛えた」と語っている通り、計算され尽くしたネギの加減も「相変わらずそこはかとなく大衆的」と、老舗ならではの成熟さがあるようです。
「衰え知らずの味に安心」と締めくくり、古き良き懐かしい味というより常に現役として突き進んでいる店であることが察せられました。
店名:中華麺店 喜楽
住所:東京都渋谷区道玄坂2丁目17-6
https://ramendb.supleks.jp/s/41.html
■渋谷駅徒歩5分「らーめん はやし」
はやし@渋谷にて、らーめん(塩)。数度目の訪問。オープン当初から昼営業のみ、少数精鋭ラインナップを貫く。このような店舗は全国でも極めてレアだ。オーダー時に「塩」を指定し塩verに。デフォルト同様、タレに頼らない重厚でコク深い味わい。 pic.twitter.com/0DBcN51psK
— かずあっきぃ~通称・ラーメン官僚~ (@kazutan0264) June 18, 2016
「らーめん はやし」は、動物系と魚介系のブレンドスープを特徴としたいわゆる「豚骨魚介」の店。
90年代後半から2000年代に「Wスープ」ブームといって豚骨や鶏ガラなどの動物系スープと煮干や鰹節などの魚介系スープをブレンドしたラーメンが数多く登場しました。
「らーめん はやし」は2003年に創業し、いまも「豚骨魚介」で行列をつくる店です。
「少数精鋭ラインナップを貫く」とあるように提供メニューは「味玉らーめん」「焼き豚らーめん」の2つのみ。実質ひとつのメニューで20年近く勝負し続けている珍しい店。
店舗を都会に構えながら、1メニューのみで行列をつくるほどの人気を保ち続けるのは奇跡に近く「このような店舗は全国でも極めてレア」なのだとか。
しかも「オープン当初から昼営業のみ」と営業時間がかなり短いというから驚きです。
田中さんは、こちらの店も「数度目の訪問」だそうで、この日はなんと裏メニューである「塩ver.」を注文。
この「塩ver.」は、食券を通常通り購入した後、食券を渡す際に「塩でお願いします」と告げると提供してもらえるそうです。
「タレに頼らない重厚でコク深い味わい」はデフォルトメニューと同様で、数多くの食材を使用した出汁の深みと重みを感じることができるようです。
店名:らーめん はやし
住所:東京都渋谷区道玄坂1-14-9
https://ramendb.supleks.jp/s/177.html
並ばず食べたい人におすすめ
■渋谷駅徒歩1分「桂花ラーメン 渋谷センター街店」
桂花渋谷センター街店@渋谷にて桂花拉麺。桂花では専ら太肉麺ばかり頼む私だが、久々に原点の味「桂花拉麺」を注文。麺硬めでオーダーすると、往年の桂花に近い硬さのポキポキ麺が食べられる。本日の1杯は、マー油が程良くパンチを放つ佳作だった。 pic.twitter.com/1fMqs77ij7
— かずあっきぃ~通称・ラーメン官僚~ (@kazutan0264) March 4, 2015
渋谷の「桂花」が若年層にどの程度知名度があるか分かりませんが、中高年以上のラーメン好きにとっては「あの頃」を思い出す店かもしれません。
「とんこつラーメン」ブームのきっかけになったと言われている「桂花ラーメン」は、マー油をきかせたスープに太めのストレート麺が特徴の「熊本ラーメン」を全国区にした店。
この渋谷センター街店も90年代には男性客で溢れかえっていた記憶があります。
「桂花ラーメン渋谷センター街店」についても田中さんはしっかり綴っています。
「桂花では専ら太肉麺ばかり頼む私だが」とあるように幾度も足を運んだことが窺い知れます。
この日は「久々に原点の味『桂花拉麺』を注文」したそうで、「麺硬めでオーダーすると、往年の桂花に近い硬さのポキポキ麺が食べられる」と「桂花」が一世風靡した頃を懐かしむことができるようです。
「本日の1杯は、マー油が程良くパンチを放つ佳作だった」と出来栄えを評価しました。
店名:桂花ラーメン 渋谷センター街店
住所:東京都渋谷区宇田川町27-1
https://keika-raumen.co.jp/shop_shibuya.html#02
■渋谷駅徒歩2分「伊蔵八味噌らーめん」
伊蔵八味噌らーめん@渋谷にて、香がし味噌らーめん。2019年12月23日にオープンした新店。店舗の場所は、渋谷の新名所『渋谷ストリーム』の2F。豊潤な甘みと官能的なうま味が怒涛の波状攻撃を仕掛けるスープは、啜った瞬間頬が落ちそうになる渾身の力作。合わせる太麺も、スープと阿吽の呼吸を奏でる。 pic.twitter.com/tvavzb0JUf
— かずあっきぃ~通称・ラーメン官僚~ (@kazutan0264) January 26, 2020
ここまで老舗店を紹介してきましたが、新名所「渋谷ストリーム」にも注目の店があるようです。
「伊蔵八味噌らーめん」は、2019年末にオープンした比較的新しい店。
有名なつけめん「TETSU」創業者の直営ブランド「伊蔵八」(いぞはち)の味噌展開という位置づけのようです。
田中さんはこの店を代表するメニュー「香がし味噌らーめん」を注文。
この「香がし味噌らーめん」は1日炊き続けたスープに「伊蔵八特製味噌」と野菜のうまみを閉じ込めたもの。
田中さんは、スープについて「豊潤な甘みと官能的なうま味が怒涛の波状攻撃を仕掛ける」と説明。
かなり積極的に押し寄せてくるタイプの味わいのようで「啜った瞬間頬が落ちそうになる渾身の力作」なのだとか。
合わせた太麺も「スープと阿吽の呼吸を奏でる」と、絶妙な一体感で呼応し合っているようでした。
店名:伊蔵八味噌らーめん
住所:東京都渋谷区渋谷3-21-3 渋谷ストリーム2階
https://ramendb.supleks.jp/s/122916.html
以上、ラーメン官僚・田中一明さんが実食した【渋谷】のおさえておきたい店4選でした。
渋谷のラーメン店は老舗の活躍が目立ちやすい傾向にあるようです。
田中さんの投稿を辿ると神泉エリアにいくつか面白い新店があったようですが、ここ数年で閉店してしまった店もあり、都会ならではの移り変わりの激しさを感じさせます。
渋谷エリアの特色なのかもしれませんが、今後も期待したいですね。
メニューなどは投稿時点の情報です。足を運ぶ時には、お店のSNSなどで営業時間や臨時休業などの情報をチェックしてください。
画像、情報提供:かずあっきぃ《自称・超ラーメンフリーク》(@kazutan0264)
【田中一明さんのプロフィール】
田中一明(通称・ラーメン官僚かずあっきぃ)
1972年生まれ。東大卒の現役官僚でありながら「超・ラーメンフリーク」として年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。生涯通算18,000杯超のラーメンを実食。テレビ番組への出演、雑誌やムック本の監修、ポッドキャストの発信等により、ラーメン情報を精力的に発信している。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条を持ち、新店から老舗に至るまで、47都道府県の店舗を探訪。信頼度の高さに定評がある。著書に「ラーメン超進化論『ミシュラン一つ星』への道」(光文社新書)など。