暑さが和らぎ、秋の到来を感じさせる時期になってきました。
旬の果物も変化してくる頃。今回は旬真っ盛りの「梨」の選び方をご紹介します。
■皮のつぶつぶは「コルク」と呼ばれる蓋
梨の魅力といえば「みずみずしさ」と「シャキシャキ感」。
選び方を誤ると残念な食感の梨にあたってしまう恐れがあります。
ポイントとなるのは梨の表面にあるつぶつぶ。
これは、「コルク」と呼ばれる呼吸するための穴をふさぐための蓋のような役割を持つものなのだとか。
かつてNHKで放送されていた生活の知恵を科学で解明していく番組「ためしてガッテン」では、このコルクがないほど熟した梨であることを検証していました。
このコルクは「梨がある程度熟してくると止まり、その後はがれ落ちて」いくのだとか。
つまり、選び方のポイントはズバリ「つぶつぶが無い」こと。
もちろん、もともとこの「つぶつぶ」がない銘柄の梨もあります。二十世紀梨などが代表的な例。
今回は、「つぶつぶ」が目立ちやすい「豊水」で甘さと食感の違いを試してみました。
■「つぶつぶ無し」は本当に甘い?
まずは、コルク(つぶつぶ)ありの梨。
こちらはコルクが薄い梨。
この時点では重みや香りには特に違いを感じません。
断面はこのようになっています。左がコルク(つぶつぶ)濃いめ。右がコルク(つぶつぶ)薄めです。
断面ではっきりとした違いはありません。りんごなら蜜の入り方にはっきり違いが出てわかりやすいのですが、梨は断面で違いは見受けられませんでした。
続いて、カットした状態です。
先ほどと左右逆になってしまいましたが、左がコルク薄め、右がコルク濃いめです。
コルク薄め(左)の梨は少し透明度があるのが分かりますでしょうか。
コルク濃いめ(右)はやや黄色味がかっています。
実際に食してみたところ…
なんと、意外にもハッキリと違いを感じました。
コルク薄めは、シャッキリとした食感とみずみずしさがあり甘みを強く感じます。
少し洋梨に近いような味わい。
一方、コルク濃いめはもさっとした食感で甘みが抑えられています。リンゴに近いような味わいというと分かりやすいかもしれません。
梨らしいみずみずしさと甘みを感じたいなら、コルクが薄くなっている梨を選んだ方がよいという結果になりました。
しかし編集部では、コルク濃いめの味わいの方が好きという意見もありました。
好みに個人差はありますが、コルクが味の変化に関わっているのは間違いないようです。
購入する際に参考にしてみてくださいね。