ほろ苦いキャラメルとりんごの甘みが口いっぱいに広がるタルトタタン。自分で食べるのも良し、誰かのために作っても喜ばれるオシャレなスイーツです。
今回紹介するのは、ショコラティエでパティシエの江口和明さんが考案した『オーブン不要のタルトタタン』のレシピ。まるで専門店で買ってきたかのようなワンランク上のタルトタタンは、一度食べたら虜になる魅惑の味わいです。
■フレッシュなりんごがたっぷり!コーヒーや紅茶との相性も抜群◎
話題になったツイートはこちら。
【オーブン不要のタルトタタン🍎】
しっかり焼いたのも好きだけど、日本はりんごの種類が豊富だからコレもいい
品種は何でもOKだよ
>>レシピ
りんご4個切って、蜂蜜30gと無塩バター50gで炒めて、砂糖100gと生クリーム50gでキャラメル、ゼラチン8g入れて全部混ぜるだけ。大事なポイント↓↓ pic.twitter.com/No7WXih1Co
— ショコラティエ/パティシエ/江口和明 @チョコレート情報を発信します@ショコラティエ @デリーモ (@EguchiKazuaki) October 27, 2021
また、YouTubeにも詳しい作り方が投稿されています。
まずは材料です。
・りんご ……………… 4個(皮・種付きの状態で800~900g程度)
・無塩バター ………… 30g
・はちみつ …………… 50g
・板ゼラチン ………… 8g
・グラニュー糖 ……… 100g
・生クリーム(35%) … 50g
<パイ生地>
・市販品パイ ………… 80g
・無塩バター ………… 30g
■フライパン加熱でオーブン不要!シャキシャキ食感の決め手は炒めること
次に作り方です。
1. 下準備
板ゼラチンを氷水に入れ、15分ほどふやかします。氷水以外でふやかすと板ゼラチンが溶けてしまうそうなので、必ず氷水を使うようにしてください。
2. りんごをカットする
りんごは皮を剥き、適当な大きさに切ります。大きさは均一にせず、バラバラにすることで様々な食感を楽しむことができます。
りんごの種類は、なんと「なんでもOK」。柿やラフランスなどを使用しても美味しく作ることができるそう。
3. バターと蜂蜜を馴染ませる
フライパンにはちみつを入れ、強火と中火の間くらいの火にかけます。はちみつが沸騰したらバターを入れて馴染ませるように混ぜて、2のりんごを入れます。
お好みでシナモンなどのスパイスを入れる場合は、りんごを入れるタイミングで追加すると良いそうです。
4. りんごが「透き通る」まで炒める
実は、りんごを炒めるのがこのレシピのポイント。ここでりんごに火を通しておくことによって、一般的なレシピにある「オーブンで何分も焼く」工程を省けるのだとか。江口さんの説明によると「りんごの食感も残るし、めちゃくちゃ美味しくなるので是非やってみてください」とのこと。
また、りんごは「透き通る」まで炒めてください。炒めている工程で「水分がりんごから出てくる」そうですが、そこにはりんごの旨味が溢れており、それをもう一度りんごが吸うとツヤが出てくるそうです。そうすると「すごい美味しく」なるのだとか。
水分が飛んで角がなくなり、ツヤが出てきたら火を止め、そのまま置いて粗熱をとります。
5. キャラメルを作る
小鍋にグラニュー糖を3分の1~半分ほど入れて火にかけ、溶かします。溶けたら残りのグラニュー糖を入れ、小さな泡がぷちぷちしてきたら火を止めます。
江口さんは濃いキャラメルが好みだそうで、しっかり目の濃いキャラメルになるまで火を止めながら鍋を回して混ぜ、苦みを出していくのだそう。
6. 生クリームを入れてキャラメルを仕上げる
火を止めたまま生クリームを追加し、ゴムベラでしっかり混ぜ合わせます。全体が良く混ざったら1でふやかしておいたゼラチンを追加し、混ぜ合わせます。
ゼラチンを入れる理由は「旨味成分をしっかりとりんごにまとわせるため」なのだとか。簡単ながら、細やかな技が専門店レベルの味に引き上げてくれるようです。
7. りんごと合わせる
4のフライパンに、6のキャラメルを加えます。フライパンに火をつけ、キャラメルとフライパンをゴムベラで混ぜます。全体が完全に沸いたら火を止め、フライパンに入れたまま粗熱をとります。
ここも重要なポイント。温かい状態から徐々に冷めていく過程で、りんごに旨味が染み込むそうなので、あえてフライパンに入れっぱなしのまま放置してください。
8. 型の準備
セルクルにラップを貼り付け、枠に固定するように輪ゴムを巻いておきます。セルクルがない場合は底付きのケーキ型や、牛乳パックで代用しても良いそうです。
9. パイ生地を作る
タルトタタンで美味しい部分の一つはパイ生地ですが、今回のレシピでは、パイ生地を一から作りません。サクサクした市販のパイを砕いていくだけ。
パイ用の無塩バターを600wの電子レンジで30秒ほど加熱し、完全に溶かします。ジップロックに市販のパイを入れて適当な大きさに砕いたら、電子レンジで溶かしたバターを入れ、馴染ませます。
バターはパイ全体に行き渡らないと固まりにくいので、しっかりと馴染ませるのがポイントなのだとか。パイが全体にしっとりしたらOKです。
10. セルクルにパイ生地を敷く
8とは別のセルクルにラップを敷いて9を入れ、スプーン等で平になるように伸ばし、冷凍庫で冷やし固めます。
11. キャラメルとりんごをセルクルに入れる
そして、フライパンで粗熱をとっておいたりんごは、ここでキャラメルがとろっとしてりんごにまとわりつく状態になっているはずです。
これを8のセルクルに入れます。粗熱をとらずに入れると「液体だけ下に沈んでしまう」そうなので、要注意です。
スプーン等で平に広げたらラップをかけ、冷凍庫で1~2時間冷やし固めます。
12. タルトタタンにパイ生地を合わせる
冷やし固めた11のタルトタタンにパイ生地をはめ込み、お皿の上に乗せてセルクルを外します。セルクルを外したら冷蔵庫に入れ、1時間ほど解凍したら完成です。セルクルに温めたタオルを当てると綺麗に外すことができるそうです。
最後は生クリームを乗せて出来上がり。
■お好みの品種とスパイスでアレンジを楽しんで!
動画では、江口さん自ら実食。「すげぇうまいこれ!」と自画自賛。
ネット上では「オーブン不要に感動!」「これなら私でも作れそう」「ゼラチンを使うのは目から鱗」「タルトタタンは時間が経つと崩れてくるのが気になるんですが、これなら崩れることはなさそう」と、様々な工夫が詰まったレシピに驚きの声が上がっています。
オーブンを使わずに本格的なタルトタタンが作れる画期的なレシピ。おうち時間のスイーツ作りに新たな風を吹き込んでくれそうですね。
ワンランク上の手作りスイーツで、極上のティータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。
■画像、レシピ提供:ショコラティエでパティシエの江口和明さん
東京や神戸の高級チョコレート専門店で研鑽を積み、その後「デルレイ」のベルギー本店で研修後、日本の「デルレイ」カフェのシェフに就任。現在は「パティスリー デリーモ」の総責任者として、シェフショコラティエ、シェフパティシエを務める。
江口さんの作るリッチなスイーツがご家庭でも簡単に再現できるようYouTubeでレシピを発信中。
KAZUAKI EGUCHIチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCluB47fcS-RnvNjPHrXYS5Q
DEL'IMMO公式サイト:https://de-limmo.jp/