上智大学、イスラム教の学生・教職員向けにハラルフードの弁当販売を開始。

投稿日:2015/04/28 12:56 更新日:

2015年4月16日より、上智大学(東京都千代田区)では、学生・教職員の国籍・文化・宗教など更なる多様化に対応するための施策の一環として、食事に制限のあるムスリム(イスラム教徒)の学生・教職員向けに、日本イスラム文化センターによる「ハラル認証」を取得したハラルフードの弁当販売を四谷キャンパスにて開始した。

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同学ではムスリムが祈りを捧げる部屋をキャンパス内に設けるなどの取組みを行ってきたが、ハラルフードの販売は今回が初となる。
ハラルフードとは、イスラム教の戒律に沿って調理された料理で、ムスリムが口にすることを禁じられている豚肉、調味料を含めた豚肉由来の食材、アルコール類を一切使用しない点が大きな特徴で、同学では、ASlink株式会社(代表取締役:モハマド・シャーミン)の協力を得て、厨房・調理器具にいたるまで完全ハラル対応の弁当を提供する。

販売されるのは弁当、カレー類などのほか、ハンバーガーやサイドメニューも用意。授業および試験実施期間の平日であれば、毎日利用することが可能。ムスリム以外の学生・教職員も利用可能であり、連日行列ができるなど盛況となっている。

インドネシアのガジャマダ大学から留学中のパンジ・プルディさんは同学の取材に対し、「今までは昼食を買うときも、友人に原材料を尋ね、豚肉が入っていないか確認して食べていました。ハラルフードは通常の食事よりも高価になりがちですが、学内販売の弁当は値段も良心的で美味しいので、今回の導入を喜んでいます。安心して選ぶことができ、種類もたくさんあるので、今後も利用していきたいと思います」と話す。
同学はカトリックの大学でありながら国内有数のイスラム研究拠点でもあるほか、48カ国233校から成る協定校ネットワークの拡大、東南アジア4カ国7大学との交流促進を目的とした留学プログラムSAIMSの構築など、異なる文化や宗教、国籍を持つ学生や研究者が多数集う教育研究環境を有している。文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業採択校として、多様性を尊重したキャンパス環境の更なる充実を目指したいとしている。

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